ホームページをご覧の皆さん、こんにちは。
税理士の臼井です。

Jリーグの全日程が終了し、コンサドーレ札幌が16年ぶりにJ1に残留しましたね。残留の要因は何といってもホームで強かったことです。トータル成績は12勝15敗7分でしたが、ホームでは9勝4敗4分という好成績でした。また、最後の11試合は7勝2敗2分で駆け抜け、終盤の勝負所で強さを見せました。これは途中加入したジェイの活躍が大きかったですね。タイのメッシことチャナティップの補強も含めてフロントはとても良い仕事をしたと思います。

そして苦手のアウェイでも9月までは11敗3分と全然勝てなかったのですが、10月14日のアウェイ初勝利以降は3連勝で締めくくりました。来年はサンフレッチェ広島や浦和レッズを率いたペトロヴィッチ監督が就任するということですので、今から来シーズンがとても楽しみです。選手や関係者の皆さん、1年間大変お疲れ様でした。これからも応援しています!

それでは本題に入って参りましょう。今回はいよいよ広大地評価の連載の最終回です。今日は前回までのまとめをしたいと思います。今回の広大地評価の改正の影響としては、主に次の2つが考えられます。

1.よほど形状の悪い土地でない限り、基本的には増税になる。
2.適用要件が非常に明確となり、税務調査での否認リスクは格段に少なくなる。その結果、安心して当初申告から広大地(新名称は地積規模の大きな宅地。)評価を適用できる。

この改正は平成30年(2018年)1月1日以後の相続・遺贈・贈与に係る相続税・贈与税の申告から適用になります。逆に言うと、平成29年(2017年)12月31日以前の相続・遺贈・贈与に係る相続税・贈与税の申告については現行の広大地評価が引き続き適用されます。

相続・遺贈(死因贈与を含む。)に係る相続税の申告期限は原則として相続開始日の10か月後、贈与(死因贈与を除く。)に係る贈与税の申告期限は原則として贈与年の翌年3月15日ですから、新しい広大地評価を適用して申告するのはもう少し先のことになります。平成30年(2018年)1月1日以後に提出する申告書全てに新しい広大地評価が適用されるというわけではありませんので、十分注意してください。

そして平成29年(2017年)12月31日以前の相続・遺贈・贈与に係る相続税・贈与税の申告については現行の広大地評価が引き続き適用されますから、適用要件が複雑である広大地評価の適用が漏れている申告書も引き続き多いものと想定されます。この場合、更正の請求という方法によって還付を受ける道があるわけですが、更正の請求には申告期限から5年以内という期限があることに注意します。

例えば平成29年(2017年)12月31日の相続・遺贈(死因贈与を含む。)に係る相続税の申告期限は10か月後の平成30年(2018年)10月31日ですので、そこから5年後の2023年10月31日が更正の請求期限となります。このように相続開始日から5年10か月以内であれば更正の請求ができる、つまり還付のチャンスが残っているわけです。

現行の広大地評価は適用要件がとても複雑で難解ですが、ひとたび適用できるということになれば減額幅がかなり大きいので、還付額も非常に大きくなるという特徴があります。私が手掛けた案件でも2,000万円を超える還付が実現したものもあります。相続開始日がいつだったかにもよりますが、上記のようにまだまだ現行の広大地評価を適用して還付を受けるチャンスは残されていますので、相続税の申告書を見返して疑問があるようでしたら一度近くの相続専門の税理士にご相談することをお勧めします。

広大地評価の連載は以上になります。次回は今年最後のブログ更新となりますが、来年度(平成30年度)の税制改正大綱を速報します。相続関連の改正もいくつか盛り込まれる見込みです。そして来年からはまた相続に関する新たな連載を開始する予定です。これからも当ブログをぜひご覧ください。

それでは今週はこの辺で。
また再来週お目にかかります。